「訪問看護って大変そう…」「ひとりで訪問って怖くない?」
これは多くの方が感じる正直な不安です。確かに、訪問看護には“病院”とは違う独自の大変さがあります。では、なぜ続ける人が多いのでしょうか?
今回は、訪問看護歴7年のBさん(34歳)のエピソードをご紹介します。
「一番“きつい”と感じたのは、判断を自分で下さなければならない場面。病院では医師や同僚とすぐ相談できますが、訪問先では“看護師としての自分”が決断の最前線に立たされます。」
特に印象的だったのは、ある利用者さんの呼吸状態が急変したとき。「すぐに救急搬送が必要」と判断し、ご家族や医師に連絡しながら対応。後日、「あのときの判断が早くて助かりました」と感謝され、プレッシャーの中にあった“看護師としてのやりがい”を強く感じたそうです。
もちろん、すべてを一人で抱え込むわけではありません。Bさんはこう続けます。
「当ステーションには“すぐに相談できるチャットグループ”があり、先輩や管理者が即時対応してくれます。同行訪問も多く、“ひとりにしない”体制がしっかりあります。だからこそ、きつさがあっても支えがある分、続けられています。」
訪問看護の“きつさ”とは、「責任感」と「孤独感」の裏返し。ですが、それ以上に「利用者様と本気で向き合える」「1対1で看護の力を発揮できる」やりがいが、日々の中に詰まっています。
自分の判断が、誰かの命や生活に直結する——それは、他にはない看護の魅力かもしれません。